失 語 症
失語症とは脳卒中や事故により脳損傷、脳炎などで大脳の言語領域(殆どの人は左脳)損傷によって、「聞いて理解をすること」「話すこと」「読んで理解すること」「書くこと」が難しくなります。
脳の損傷の場所で症状が異なり、症状の重さは人によって様々で、一人一人の症状が大きく異なり、また回復には時間が掛かり、完治することは大変難しいです。
「聞いて理解する」障害
*耳は聞こえているのに、言葉の意味が理解できません。
*聞いた内容を頭の中に留めて置くことが困難です。
*単語や簡単な文ならばわかる方でも、早口だと理解が追い付きません。
*複雑な内容や長い文章は理解しにくいです。
*復唱(口真似)出来ても意味が理解できないことがあります。
<上手な話しかけのポイント>
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「話す」障害
*言いたい言葉が思い出せません。
*思っていることと言っていることが違うことがあります。
灰皿 ⇒ 「かいざら」
懐中電灯 ⇒ 「乾電池」
*伝えたいことを上手く文章にして話すことが困難です。
*唇や舌に麻痺がないのにたどたどしい話し方になります。
*前に話していた言葉が続いて出てくることがあります。
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「読む」障害
*文章などを読んで理解することが困難です。
*特に仮名文字は理解しにくいことが多いです。
*声を出して読むことが困難です。
*声を出して読んでいても理解出来ていないことがあります。
<文字を示す時のポイント>
【悪いメモの例】 |
「書く」障害
*文字を思い出せない
*特に平仮名が難しい
*書き誤りがある
<書いてもらう時のポイント>
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「数・計算」障害
*数字の言い誤り、聞き誤り(日時、電話番号、生年月日、番地、金額など)があります。
*数字は聞くより、見る方が理解しやすいです。
*口で言う数より指で示す・書く方が正確です。
*暗算することや、掛け算、割り算は困難です。
<数字を伝える時のポイント>
【数字を伝えるメモの例】 |